車が来てからの最初の1か月にやること — 書類・保険・1か月点検・30日目の記録
納車の日に受け取る書類のうち、車から降ろしてはいけないのは車検証と自賠責保険証明書の2枚です。任意保険を帰り道から効かせる手順、個人売買なら15日の名義変更、1か月点検が法定点検でない理由、そして30日目に走行距離を書き留めると何が逆算できるか。
納車の日に受け取る書類のうち、車から降ろしてはいけないのは車検証と自賠責保険証明書の2枚です。任意保険を帰り道から効かせる手順、個人売買なら15日の名義変更、1か月点検が法定点検でない理由、そして30日目に走行距離を書き留めると何が逆算できるか。
車検とは別に、12ヶ月・24ヶ月ごとの法定点検があるよ。早めの不具合発見につながるので、受けておくと安心なんだ。 制度は変わることがあるから、最新は公式の情報で確認してね。
空気圧は月1回くらいの点検がおすすめ。適正値は運転席のドア付近に貼られたラベルに書いてあるよ。燃費と安全の両方に効くんだ。 正確な時期は車種や使い方で変わるから、取扱説明書か整備工場で確認してね。
Prototype conversation · 開発中の画面より再構成
鍵を受け取り、書類の束を助手席に置いて、ドアを閉める。ここまでは新車でも中古でも変わりません。分かれるのはその次で、販売店で買った人は手続きの大半を店が済ませてくれていますが、個人から譲ってもらった人には期限のある申請が自分の手元に残ります。
最初の1か月のうちで、法律が日数を切っているのは一つだけです。個人から譲り受けた人が15日以内に出す、移転登録の申請。販売店で買った人には、それも残っていません。そのかわり、いま逃すと二度と取れない数字があります。1か月でどれだけ走ったか、最初の給油で何リットル入ったか。あとから思い出して書くことはできません。
1年たつと何にいくらかかるかは 車の維持費、ぜんぶ計算したらいくら? にまとまっています。ここでは、納車の日から30日目までに手を動かすところだけを見ます。
罰則の額や手続きの期限は、制度の改正で変わります。本文は2026年9月時点の一般的な整理なので、ご自身の手続きは販売店・運輸支局・保険会社の案内で、保証の条件は手元の保証書で確かめてください。

鍵と一緒に、受け取りの書類へのサインを求められたら、その前に車の周りを一周してください。自動車公正取引協議会の「上手なクルマの買い方マニュアル」は、新車でも中古車でも、納車はできるだけ昼間にしてもらい、明るいなかで車を確かめるよう勧めています。受け取りの時間を選べるなら、日の高いうちにしてください。

見るのは、次の5つです。
気になる所が見つかったら、サインの前に担当者に見せて、どう対応するかを決めてから受け取ります。同じ協議会の相談事例には、納車の翌日に新車の屋根の小さな傷に気づき、車両の交換を求めた人の話があります。答えは、修理で他の新車と見劣りしない状態に戻せるなら、修理で対応するのが基本、というものでした。受け取る前に見つけておけば、直してから受け取る順番にできます。
渡される書類は、思っていたより多いはずです。全部をその日に読む必要はありませんが、置き場所だけは受け取った日に分けてください。
この2枚を車から降ろすと、その車は公道を走れない状態になります。道路運送車両法第66条第1項は「自動車は、自動車検査証を備え付け、かつ、国土交通省令で定めるところにより検査標章を表示しなければ、運行の用に供してはならない」と定めていて、備え付けないまま走った人には同法第109条で50万円以下の罰金が定められています。自賠責保険証明書のほうは自動車損害賠償保障法第8条が備え付けを義務づけ、違反すると同法第88条第1号で30万円以下の罰金です。コピーを置いても備え付けたことにはならないので、原本を、車から降ろさない場所に1か所決めてください。(出典:e-Gov法令検索「道路運送車両法」第66条・第109条・e-Gov法令検索「自動車損害賠償保障法」第8条・第88条・2026年9月時点)
車検証そのものも、普通車は2023年1月4日から、軽自動車は2024年1月4日から、A6サイズの紙に変わりました。有効期間や所有者の氏名住所、使用者の住所は券面から消えて、裏面のICタグの中に移っています。中身を読みたいときは、国土交通省の車検証閲覧アプリをスマートフォンに入れて、ICタグに当てます。小さくなったぶん財布に入れて持ち歩きたくなりますが、備え付ける場所は車のままです。(出典:国土交通省「電子車検証について」・2026年9月時点)
受け取ったその場で、車検証の「所有者」の欄を見てください。ローンで買った場合、所有者がディーラーや信販会社の名義のままになっていることがあります。売るときや廃車にするときに、その名義人の書類が要ります。

店を出た瞬間から、あなたは公道を走ります。納車の日にひとつだけ落とせないのが、任意保険です。
自賠責保険は登録のときに必ず付いてきます。ただし、ぶつけた相手の車の修理代も、壊したガードレールも、自分のケガも、そこからは1円も出ません。自賠責が払うのは相手の身体に対してだけで、その支払いにも上限があります。相手に負わせたけがは最高120万円、死亡させてしまった場合は最高3,000万円、後遺障害は程度に応じて最高4,000万円まで。それを超えた分は、事故を起こした人が自分で払うことになります。2つの保険がどう役割を分けているかは 自賠責と任意保険の違い に書いてあります。(出典:国土交通省「自賠責保険・共済の限度額と補償内容」・2026年9月時点)
初めて車を持つ人は、新規で契約します。買い替えの人がやるのは「車両入替」で、いま入っている契約の対象車を新しい車に移す手続きです。これをしないまま新しい車で事故にあうと、補償を受けられない場合があります。保険会社によっては納車後に猶予を置いていますが、条件が付いているのがふつうなので、当てにして走るものではありません。補償の決め方で迷うなら 自動車保険、見直しの正解 が参考になります。
子どもを乗せて帰るなら、チャイルドシートも帰り道から必要です。取り付けは説明書どおりにやると思ったより時間がかかるので、納車の前に一度練習しておくと当日あわてません(→ チャイルドシートの選び方と正しい使い方)。
販売店を通して買ったなら、登録は店が代行しています。個人から買った人や、家族から譲り受けた人は、自分で窓口に出向くことになります。
道路運送車両法第13条第1項は「登録自動車について所有者の変更があつたときは、新所有者は、その事由があつた日から十五日以内に、国土交通大臣の行う移転登録の申請をしなければならない」と定めています。申請しなかった人は、同法第109条第2号で50万円以下の罰金の対象です。持っていく書類は普通車と軽自動車で違い、行く先も運輸支局と軽自動車検査協会に分かれるので、出かける前に自分がどちらかを確かめてください(→ 車の名義変更・譲渡・相続の手続き)。(出典:e-Gov法令検索「道路運送車両法」第13条・第109条・2026年9月時点)
あわせて、自賠責保険の名義と任意保険の契約も自分に移してください。登録上の名義が前の持ち主のままだと、翌年度の自動車税の納税通知書がその人のところへ届き続けます。
新車を買うと、1か月ほどで販売店から点検の案内が届きます。最初の法定点検だと思って身構える人が多いのですが、1か月点検は法律で決められた点検ではありません。販売店やメーカーが独自に用意しているサービスなので、受けなくても罰則はなく、買った店で受けるぶんには無料のことがほとんどです。
| 1か月点検 | 法定点検 | 日常点検 | |
|---|---|---|---|
| 根拠 | 販売店・メーカーのサービス | 道路運送車両法第48条 | 道路運送車両法第47条の2 |
| 義務か | 任意 | 使用者の義務 | 使用者の義務 |
| 時期 | 納車から1か月ごろ | 自家用乗用車は1年ごと | 走行距離や運行時の状態から判断した適切な時期 |
| 費用 | 買った店なら無料のことが多い | 基本料金は1万〜2万円が目安 | 自分で見るので0円 |
| やる人 | 販売店の整備士 | 整備工場・ディーラー・カー用品店 | 使用者本人 |
それでも受けたほうがよい理由は、罰則ではなく保証のほうにあります。新車のメーカー保証は、たとえば三菱自動車なら、一般保証が3年または6万km、走る・曲がる・止まるに関わる部品の特別保証が5年または10万kmで、どちらも早いほうまでです。そして保証を受ける条件として「法令で定められた日常点検、定期点検整備の実施」と「定期点検整備の実施が証明できるメンテナンスノートの携行」が挙げられています。つまり、点検を受けた記録が残っていない人は、保証を使えないことがあるわけです。条件の書き方はメーカーごとに違うので、案内が来たら保証書を一度開いてみてください。
もうひとつは初期の不具合です。工場から出たばかりの車でも、乗っているうちにドアの建て付けや小さな異音のようなずれに気づくことがあります。この時期のものは無償で直してもらえることが多いので、気づいた人は予約の電話でそのまま伝えておくと話が早く進みます(→ 車の異音、これって大丈夫?)。
中古で買った人には、この案内は来ないのがふつうです。そのかわり販売店の保証期間が短いことがあるので、気になる点は保証が切れる前に相談してください。3つの点検の関係は 法定点検と日常点検、車検と何が違う? が詳しく扱っています。
納車の日は書類とあいさつで手いっぱいですが、30日目なら落ち着いてメーターを見られます。ここで1か月ぶんの距離を書いておくと、その数字をこのあと何度も使うことになります。
| その数字から出せること | 出し方 |
|---|---|
| 1年でどれだけ走るか | 1か月の距離を12倍する(季節で上下するので見当として) |
| 次のオイル交換の時期 | 交換の目安(一般に5,000〜10,000km、または半年〜1年)を1か月の距離で割る |
| 任意保険の走行距離区分 | 「年間◯km以下」で保険料が決まる契約の、区分を選ぶ材料 |
| タイヤをいつ替えるか | 距離と年数の両方で近づく。走る人ほど距離のほうが先に来る |
オイルの目安の読み方は エンジンオイル交換、いつ?いくら? が詳しく、部品ごとの時期をまとめて見たいときは 車の消耗品、交換時期まるわかりカレンダー が使えます。
タイヤの空気は、乗っていない週も少しずつ抜けていきます。点検の目安は月に1回で、納車から30日目がちょうどその1回目にあたります。適正値は、運転席のドアを開けたところに貼ってあるラベルで確かめられます。取扱説明書にも同じ数字が載っています。ガソリンスタンドの空気入れは無料で使えるところが多く、セルフでも頼めば見てもらえます(→ タイヤ交換、いつ?いくら?)。
記録を続けるコツは、書く場所と書くタイミングを一つに決めてしまうことです。給油のときが向いています。手元に距離と金額と給油量がそろっていて、月に何度か必ず来るからです。思い立ったときに書く方式は、たいてい3回で止まります。

実燃費は、まだ出ません。満タン法(満タンにしてトリップメーターを0に戻し、次の満タン給油で「走行距離 ÷ 給油量」を出す方法)で1回測っても、その数字は給油量のばらつきに引きずられます。3〜4回ぶん並べたところで、自分の車の実力がようやく見えてきます。月に1〜2回しか給油しない人なら、2〜3か月目の話です。給油そのものの手順は レギュラー・ハイオク・軽油の違いと、セルフ給油のやり方 にあります。
カタログの数字と合わなくても、買った車が悪いわけではありません。国土交通省は2017年7月4日の報道発表で「カタログ等に表示される燃費に比べ実際の燃費が最大4割下回るとの指摘があります」と書いています。この差を埋めるため、2018年10月からの新型車には、WLTCモード燃費に加えて「市街地」「郊外」「高速道路」の3つをカタログに表示することが義務づけられました。比べる相手は総合値ではなく、自分がいちばん長く走っている条件の数字です(→ ガソリン代と燃費、ぜんぶまとめ)。(出典:国土交通省 報道発表「乗用車等の燃費表示に走行環境毎の燃費表示が加わります!」・2026年9月時点)
税金の請求も、この1か月には届きません。普通車を新規登録した人は、自動車税(2026年4月1日に「自動車税種別割」から名称が変わりました)のうち登録した月の翌月から翌年3月までの分を、購入時の支払いのなかで月割で納めています。次に納付書が来るのは翌年度の5月ごろです。軽自動車税には月割の仕組みがなく、4月1日時点の所有者に1年分がかかるので、年度の途中で軽自動車を買った人はその年度ぶんを払いません(→ 自動車税・軽自動車税はいくら?)。(出典:東京都主税局「自動車税」・2026年9月時点)
1年でいくらかかるかは、税金と車検が一巡しないと出ません。いまできるのは、あとで集計できる形にしておくことだけです。給油のレシートを1か所に集める、駐車場代の引き落としを一つの口座にまとめる。1年後に足し算をするとき、探し回らずに済みます。
あります。道路運送車両法第48条の定期点検整備で、自家用乗用車は1年ごとです。加えて同法第47条の2が日常点検を使用者の責務としていて、こちらは期間で決まっておらず「自動車の走行距離、運行時の状態等から判断した適切な時期」に目視等で点検することとされています。1か月点検を受けても、この2つは別に残ります。
目安は月に1回です。適正値は、運転席のドア付近に貼られたラベルで確かめられます。取扱説明書にも同じ数字が載っています。車庫に置きっぱなしにした週も、空気は少しずつ抜けます。給油のついでに見る習慣にすると続きます。正確な間隔や適正値は車種や使い方で変わるので、取扱説明書か整備工場で確かめてください。
足りません。道路運送車両法第66条第1項が求めているのは車検証そのものの備え付けで、コピーを置いた状態は備え付けたことになりません。備え付けずに運行した場合は50万円以下の罰金の対象です。自賠責保険証明書も同じで、自動車損害賠償保障法第8条の備え付け義務があり、違反すると30万円以下の罰金が定められています。なくしたことに気づいた人は、早めに再交付を受けてください。
移転登録が先です。道路運送車両法第13条第1項が「その事由があつた日から十五日以内」と期限を切っていて、申請しないと50万円以下の罰金の対象になります。自賠責保険の名義変更と、任意保険の加入も同じ週に片づけてください。名義が前の持ち主のままだと、翌年度の納税通知書もそちらに届きます。
1か月点検そのものが法定ではないので、受けなかったことだけで保証が消えるとは限りません。ただしメーカー保証は「法令で定められた日常点検、定期点検整備の実施」と、それを証明するメンテナンスノートの携行を条件に挙げているのがふつうです。条件の書き方はメーカーと販売店で違うので、受けないと決める前に保証書を読んでください。
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最初の1か月でやることは、車から降ろさない紙を2枚決めること、保険を納車の日から効かせること、15日の期限がある人はそれを片づけること。残りは、30日目にメーターを見て数字をひとつ書くだけです。ここを過ぎると、次に法律が声をかけてくるのは1年後の法定点検になります。
給油や整備をそのつど自分で残しておくと、あとから見返せるものが増えます。開発中の Poitto では、その履歴を相棒が読んで、近づいている期日や、次に手を入れる時期を言葉で返します。車検や保険の満了日を登録しておけば、期日の前に声もかけます。道案内は今までどおり使っている地図アプリに任せたままで、Poitto が受け持つのは、そこで過ごす時間のほうです。(※1か月ぶんの記録はまだ数件なので、傾向を読む材料としては足りません。)
基本無料。まず iOS で先行リリース、Android 版も順次提供予定。
30日目のメーターの数字は、その日に見ておかないと、あとから正確には出てきません。
Poitto 開発チーム
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