廃車の手続きと費用、還付金まるわかり 2026年版 — 永久抹消・一時抹消・廃車買取
値が付かない・乗らない車の手放し方。一時抹消と永久抹消の違い、解体の流れ、払う費用(解体・レッカー・2026年4月改定の手数料)と戻る還付金(自動車税・重量税・自賠責)、普通車と軽の必要書類、廃車買取業者の選び方と横取りトラブル回避まで。ややこしい手続きの名前の整理から始めます。
値が付かない・乗らない車の手放し方。一時抹消と永久抹消の違い、解体の流れ、払う費用(解体・レッカー・2026年4月改定の手数料)と戻る還付金(自動車税・重量税・自賠責)、普通車と軽の必要書類、廃車買取業者の選び方と横取りトラブル回避まで。ややこしい手続きの名前の整理から始めます。
「もう長いこと動かしていない」「車検を通すほどの価値はない」「事故で直すより手放したい」。そういう車を前にすると、「これ、どうやって手放せばいいんだろう」 という、ちょっと重い問いが出てきます。
売却との違いは、はっきりしています。まだ値が付く車は「売る」、値が付かない・もう乗らない車は「廃車にする」。もし今の愛車にまだ市場価値が残っていそうなら、まずは 車を高く売る、ぜんぶまとめ を読んでからのほうが、手元に残るお金は多くなります。
値が付かないと分かってからが、本題です。廃車は手続きの名前がややこしいので、まず名前の整理から始めます。名前さえ揃えば、費用も書類も業者選びも、同じ地図の上に並びます。

廃車は「車を物理的に潰すこと」だと思われがちですが、手続きの本体は 登録(車籍)を消すこと。ここを分けて考えると、一気に分かりやすくなります。

そもそも廃車とは、ナンバープレートを外して、車の登録(車籍)を役所から抹消する手続き のことです。この「登録を消す」手続きには、大きく 2種類 あります。ここを取り違えると、戻るはずのお金が戻らなかったりするので、最初に押さえておきましょう。
| 種類 | どんな手続き? | 車体は? | また乗れる? |
|---|---|---|---|
| 一時抹消登録 | いったん使用を中止して登録だけ消す | 残す(保管) | 再登録すれば乗れる |
| 永久抹消登録 | 解体して車籍を完全に消す | 解体(スクラップ) | 二度と乗れない |
一時抹消登録は、「しばらく乗らないので、いったん登録を止めておく」 手続きです。長期の入院や海外赴任、次の乗り手が決まるまでの間など、車体そのものは手元に残したい ときに使います。手続きをすると「登録識別情報等通知書」が交付され、これを使えば後日また登録し直して乗ることができます。
永久抹消登録は、車を解体(スクラップ)したうえで、車籍を完全に消す 手続きです。文字どおりの「廃車」で、一度手続きをするとその車には二度と乗れません。解体が前提になるので、解体してから登録手続きをする という順番になります。
大事な分岐なのでもう一度。「古い・過走行・不動車だから値が付かない」と思い込んでいる車でも、海外輸出需要などで思わぬ値が付くことがあります。 廃車手続きに入る前に、一度は買取査定に出してみる価値があります(→ ローン・軽自動車・還付金の節でも触れます)。売却の考え方は 車を高く売る、ぜんぶまとめ にまとめています。
廃車は「お金を払って終わり」ではありません。払うお金 と 戻ってくるお金 の両方があり、頼み方によってはトータルでプラスになることもあります。
| 費目 | 目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 解体費用(スクラップ代) | 1万〜2万円 | 自分で解体業者に出す場合 |
| レッカー・運搬費 | 5,000〜3万円 | 距離による。動かない車で必要 |
| リサイクル料金(預託金) | 軽 約8,000円/普通車 約1万〜2万円 | 下記の注意点あり |
| 抹消登録の手数料 | 一時抹消 500円(窓口)/450円(OSS)、永久抹消(解体届出) 無料 | 2026年4月1日改定後の額。最新額は運輸支局で確認(出典:国土交通省「登録・検査手数料一覧表」・2026年9月時点) |
リサイクル料金は「もう払っている」ことが多い。2005年1月以降に新車登録された車は、購入時にリサイクル料金を前払い(預託)しているため、廃車のときに改めて払う必要は原則ありません。内訳はシュレッダーダスト・エアバッグ類・フロン類の処理料金に、情報管理料金(130円)と資金管理料金が加わったものです。

ポイントは、廃車買取業者に頼むと、これらの解体費用・レッカー代を業者が負担してくれる(=実質0円)ケースが多い こと。さらに車体の鉄・部品に価値があれば、買取としてプラスの金額が付くこともあります(→ 頼み方の節・業者選びの節)。
廃車で見落とされがちなのが、戻ってくる税金・保険料 です。大きく3種類あります。
| 還付されるもの | 戻る条件 | 戻る額の考え方 |
|---|---|---|
| 自動車税 | 抹消登録をすれば | 抹消の翌月〜翌年3月までを月割で還付 |
| 自動車重量税 | 解体して永久抹消した場合のみ | 車検の残存期間を月割で還付 |
| 自賠責保険 | 残りの保険期間が1ヶ月以上あれば | 残存期間を月割で返還 |
それぞれ、注意点があります。
つまり、「解体費用(払う)」と「還付金(戻る)」を差し引きすると、実質負担はぐっと小さくなる、あるいはプラスになることもある。ここを知らずに「廃車はお金がかかるもの」と決めつけると損をします。
廃車の進め方は、大きく2通りです。
必要書類を渡せば、解体・抹消登録・還付手続きまでまとめて代行 してくれます。動かない車でもレッカーで引き取りに来てくれる業者が多く、解体費用・レッカー代を業者が負担(実質0円) するところも珍しくありません。手間がほとんどかからないのが最大の利点です。
費用を最小限にしたい、書類仕事が苦にならない、という人は自分でもできます。
自分でやる場合の手数料は、一時抹消で500円(窓口)/450円(OSS)、永久抹消(解体届出)は無料と、実費自体はごくわずかです(2026年4月1日の手数料改定後の額。軽自動車も、永久抹消にあたる解体返納は無料、一時使用中止は返納証明書の交付手数料450円)。手数料は改定されることがあるので、最新額は運輸支局・軽自動車検査協会の公式案内で確認してください。ただし解体の手配とリサイクルの流れを自分で回す必要があります。
「自分でやると安いけど手間、業者だと楽だけど業者選びが要る」。この2つのトレードオフを理解したうえで、自分の状況(車が動くか・時間があるか・書類が揃うか)で選ぶのがいちばんです。

手続きでいちばんつまずきやすいのが書類です。普通車と軽自動車で必要なものが違い、特に「印鑑証明・実印が要るかどうか」が大きな分かれ目 です。
| 書類 | 補足 |
|---|---|
| 車検証(自動車検査証) | 原本 |
| ナンバープレート 2枚 | 前後とも返納 |
| 所有者の印鑑登録証明書 | 発行から3ヶ月以内 |
| 実印 | 申請書に押印 |
| 住所つながりの書類 | 車検証と印鑑証明の住所が違う場合(住民票・戸籍附票等) |
永久抹消登録では、これに加えて「解体に係る移動報告番号」と「解体年月日」 が必要です。これは解体してからでないと分からないため、順番としては「解体 → 番号を受け取る → 登録手続き」になります。
軽自動車は、印鑑登録証明書も実印も不要。ぐっと手軽です。
| 書類 | 補足 |
|---|---|
| 車検証 | 原本 |
| ナンバープレート 2枚 | 前後とも返納 |
廃車買取業者に代行してもらうときは、上記に加えて 委任状 と 譲渡証明書(業者所定の様式)を求められるのが一般的です。書類の名義や住所が現状と違う(引っ越し・結婚で氏名変更など)ときは、つながりを証明する書類が別途必要になることがあるので、依頼前に業者へ確認 しておくとスムーズです。
業者に頼むなら、「安く引き取ってくれるか」より「きちんと手続きしてくれるか」 を優先してください。ここを軽く見ると、手放したあとに面倒を背負い込みます。
車を渡しても 抹消登録がされていないと、登録上の所有者はあなたのまま。すると、こんなことが起こり得ます。
だからこそ、「抹消登録が完了した証明書類(登録事項等証明書など)を必ず送ってもらう」 ことを、契約前に約束させておくのが鉄則です。
| 手口 | 中身 |
|---|---|
| 査定額の後出し減額 | 電話では高く言い、実車査定で理由をつけて下げる |
| 隠れた手数料 | 説明のない手数料を後から差し引く |
| 還付金の横取り | 自動車税・重量税・自賠責の還付を黙って自分のものにする |
| 出張査定での居座り | 引き取りに応じるまで帰らない |
売却時の一括査定と同じで、複数社に問い合わせて比べる のは有効です。相見積もりの作法は 車を高く売る、ぜんぶまとめ の考え方がそのまま使えます。
【PR】廃車の引き取り・買取に使えるサービス
提携サービスは現在準備中です。確定しだい、こちらでご紹介します。
車検証の「所有者」の欄が自分になっていれば、ローン返済中でも廃車にできます。 問題は、所有者がディーラーや信販会社になっている場合(所有権留保)。このときは、ローンを一括返済して名義を自分に移すか、所有者(ローン会社)に相談して所有権解除の手続きをする 必要があります。所有権解除から名義を自分に移す流れは 車の名義変更・譲渡・相続の手続き にまとめています。
そして大事な注意点:廃車にしても、ローンの支払い義務そのものは消えません。車がなくなっても残債は残るので、そこは分けて考えてください。
はい。レッカー代・廃車費用が無料の廃車買取業者 が多くあります。「もう動かないから0円だろう」と思っていても、鉄資源や使える部品に価値があり、プラスの値が付く ケースもあります。自走できない車の引き取り・レッカーについては ロードサービス・JAF、ぜんぶまとめ も参考にしてください。
3つ違います。
迷ったら、「この車体を残す理由があるか?」で考えると決めやすいです。残す理由がなく、車検も残っているなら、重量税が戻る永久抹消のほうが金銭的には有利なことが多いです。
業者に代行を頼む場合は、「還付金は誰が受け取り、どう精算されるのか」を契約前に必ず確認 してください(業者選びの節の横取りトラブル回避)。
なお、任意保険は還付ではなく 解約か中断 の手続きになります。次の車に乗る予定があるなら、中断証明書 を取っておくと等級を保存できる場合があります(条件・保管期間は保険会社で確認)。手続きの考え方は 自動車保険、見直しの正解 も参考にしてください。
残りの保険期間に応じた月割 で戻ります。具体的な額は契約期間と残月数で変わるので、保険会社の窓口に解約を申し出るときに確認してください(代理店では手続きできず、解約日は保険会社で手続きした日になります)。なお自賠責の保険料は 2026年11月1日以降に始期を迎える契約から改定 されるため、改定後に契約した車の返戻額の目安も、保険会社の案内で確認するのが確実です。(出典:損害保険料率算出機構「【自賠責保険】基準料率届出のご案内(2026年4月30日)」・2026年9月時点)
エンジンやミッションなど数十万円の修理が必要になったときは、修理費と車の残価を天秤にかける のが基本です。この判断軸は 車の修理費用、ぜんぶまとめ と、年数・距離・税・車検まで含めた 車の買い替えタイミング、ぜんぶまとめ に整理しています。手放す側に傾いたら、まず 車を高く売る、ぜんぶまとめ で値が付くか確認し、値が付かなければこの記事の廃車へ、という順番がおすすめです。
関連して読む
手続きの名前も、かかるお金も、戻るお金もバラバラで、廃車は分かりにくい。でも 「登録を消す」「解体する」「還付を受ける」の3つに分けて 考えれば、やることは意外とシンプルです。そして、業者選びと還付の取りこぼしにだけ気をつければ、損せず・後腐れなく 手放せます。
手放す日が来るまでのあいだも、車検や自賠責の期限はやってきます。開発中の Poitto は、その期限を相棒がリマインドし、整備・給油の記録を残しておける相棒型アプリです。「この車、そろそろどうしよう」と相棒に相談すれば一般的な考え方の目安を返してくれますし、安全運転スコアで自分の運転のクセを把握することもできます(※最終的な手続き・金額は、各窓口や業者での確認が必要です。書いてあるのはあくまで一般的な情報です)。車と過ごした時間の記録も、あなたが残しておけば、最後の日にそっと振り返れます。
基本無料。まず iOS で先行リリース、Android 版も順次提供予定。
値が付くかどうかを、手続きに入る前に一度だけ確かめてみてください。手元に残る額が変わります。
Poitto 開発チーム
Start here