新しい車に保険を効かせる — 初めて入る人の新規契約と、買い替える人の車両入替
新しく入る任意保険は、手続きより前の日にはさかのぼれません。初めての人は6等級から、納車日を始まりの日にして、保険料まで先に払っておきます。買い替える人は車両入替で等級ごと移せます。入替を忘れたときの救済の特約は、日数も条件も会社で違います。
新しく入る任意保険は、手続きより前の日にはさかのぼれません。初めての人は6等級から、納車日を始まりの日にして、保険料まで先に払っておきます。買い替える人は車両入替で等級ごと移せます。入替を忘れたときの救済の特約は、日数も条件も会社で違います。
注文書にサインしてから、車が届くまで。ナンバーが決まるのを待つだけの時間に見えますが、任意保険はこの待ち時間のうちに片づけておく手続きです。申し込んだその日から効くとは限らず、保険料を払い込むまで補償が始まらない契約もあるので、納車の日に申し込むと、帰り道に間に合わないことがあります。
やることは、いま自分の名前で任意保険に入っているかどうかで分かれます。入っていない人は新しく契約します。入っている人は、その契約の対象を新しい車に移します。これを車両入替と呼びます。自賠責と任意保険がそれぞれ何を払うかは 自賠責と任意保険の違い に、補償の選び方と保険料の下げ方は 自動車保険、見直しの正解 にあります。残っているのは、契約から納車までのあいだに、どちらの人が何を済ませておくかです。
特約の名前、日数の数え方、追加の保険料の扱いは、保険会社と契約ごとに違います。本文は2026年9月時点で各社が公開している案内をもとにした一般的な整理です。ご自身の契約は、保険証券・約款と保険会社の窓口で確かめてください。

同じ「新しい車の保険」でも、初めての人と買い替える人では、手続きの名前も、等級も、忘れたときの扱いも違います。
| 初めて入る(新規契約) | 買い替える(車両入替) | |
|---|---|---|
| 何をするか | 新しい契約を結ぶ | いまの契約の対象を新しい車に替える |
| 等級 | 6等級から(条件を満たせば7等級から) | いまの等級をそのまま持っていける |
| いつから効くか | 始まりの日に決めた日から。保険料を払い込んでいることが前提 | 納車の前に手続きすれば、納車と同時に切り替わる |
| 忘れたとき | 補償のない日が残る | 救済の特約が付いている契約がある(日数と条件は会社で違う) |
迷いやすいのは、前の車を手元に残したまま2台目を買う人です。2台とも持つなら、どちらか1台はかならず新しい契約になります。新しい車を新しい契約にしてもよいし、いまの契約を新しい車へ入替して、残した古い車のほうを新しい契約にしてもかまいません。日本損害保険協会も、廃車にせず使い続ける車と新しい車を入れ替えられ、その場合は使い続ける車を新規契約にする、と説明しています。どちらを選んでも、何もしなければ片方が無保険のまま残ります。新しい契約の側で使えるのが、次の節のセカンドカー割引です。
新しく入る契約は、申し込んだ日からいつでも始められるわけではありません。当日の申し込みを受け付けて、手続きが済んだ時刻から補償を始める会社もあれば、クレジットカード払いで最短翌日からという会社もあります。手続きを済ませた時刻より前に起きた事故が、あとから補償されることはありません。
だから、始まりの日は先に決めておきます。いま挙げた2社はどちらも、まだ納車されていないなら、納車日を保険の始まりの日にするよう案内しています。申し込みは、始まりの日より前に済ませておけます(何日前から受け付けるかは会社で違います)。車の情報は、販売店に聞けばそろいます。
もう一つ見落としやすいのが、保険料の払い込みです。始まりの日が来ていても、保険料を払い込んでいなければ補償されない、と案内している会社があります(払込期日を始まりの日より後に決めた契約は別です)。当日から始める申し込みはクレジットカードか Apple Pay の払い込みに限り、コンビニ払いは使えない、という会社もあります。コンビニで払うなら、早めに申し込んで、始まりの日より前に払い終えておきます。
等級は、初めての契約なら6等級から始まります。1台目を11等級以上で契約している人が、自分か、配偶者か、同居の家族の名前で2台目を契約するなら、2台目を7等級から始められるセカンドカー割引があります。数えるのは新しい契約の始まりの時点の等級で、車の所有者の名前や、2台とも自家用の乗用車などであることにも条件があるので、見積もりのときに確かめます。親の高い等級を子が引き継ぐやり方は 若い人・初心者の自動車保険はなぜ高い? にまとめてあります。
もう一つ、申し込みのときに決めるのが、誰が運転するかです。
保険料を下げたくて範囲を狭く取ると、納車の日にハンドルを握るのが家族のほうだった、ということが起こります。年齢条件が掛かるのは誰で、掛からないのは誰かも含めて、家族の誰が乗れるかの決め方は 家族で同じ車に乗るなら、決めておく6つ で扱っています。

買い替えの人は、いまの契約を新しい車に移せば、等級も一緒に移ります。日本損害保険協会の案内では、入替ができるのは、新しい車の所有者が、前の車の所有者か、記名被保険者かその配偶者か、その同居の親族であること、そして前後の車の用途車種が同じであること(自家用の8車種どうしは同じとみなす)を満たすときです。条件から外れて新しい契約になると、等級は6等級からやり直しです。
手続きの時期は、ある損保の案内がはっきりしています。
そのうえで、新しい車が納車されるまでに手続きを終えるよう求めています。車検証がまだ手元になくても、手続きはできます。型式、初度登録年月、メーカー・車名、登録番号、所有者、使用者、車台番号がそろえば、納車前でも車両入替を受け付けると案内している会社があります。どれも販売店が知っている情報です。
入替のときは、車両保険の金額も見直します。前の車の時価で決めた金額のままでは、新しい車の修理代や買い替え代には届きません。付けるかどうかから考え直すなら 車両保険は必要?いらない? が判断の軸を整理しています。
車両保険を付けても、新しい車の小さな傷を保険で直せば、次の契約の等級が下がります。下がり方は一律ではありません。ある損保の例では、電柱にぶつけた、当て逃げにあった、という事故で車両保険を使うと3等級、盗難や台風、落書き、飛び石で車両保険を使うと1等級下がり、人身傷害や弁護士費用特約だけを使ったときは下がりません。修理代と、上がる保険料のどちらが大きいかの比べ方も、同じ車両保険の記事にあります。
前の車を先に売って、次の車まで間があく人もいます。その場合は、手放す前に保険会社へ電話して、契約をどう残すかを相談してください。しばらく車を持たないなら、等級を取っておける中断証明書という仕組みがあります(→ 自動車保険の満期が過ぎてしまったら)。
入替を忘れたまま新しい車で走り出してしまった人のために、救済の特約が付いている契約があります。日本損害保険協会は、自家用の普通乗用車や小型乗用車などの契約に、新しい車の車検証に所有者の名前が載った日の翌日から一定の期間内に入替を済ませれば、その日から新しい車を契約の車とみなす特約が付いている場合がある、と説明しています。その期間が何日か、どの補償まで及ぶかは会社で違います。2社の案内を並べると、こうなります。
| あいおいニッセイ同和損保 | SOMPOダイレクト(おとなの自動車保険) | |
|---|---|---|
| 特約 | 入替自動補償特約 | 契約自動車の入替自動補償特約(自動でセット) |
| 期限 | 取得日の翌日から数えて30日以内に手続き | 取得日の翌日から30日以内に手続き |
| 補償される期間 | 取得日から、入替の手続きを承認するまで | 取得日から、変更を申し出た日まで |
| 30日を過ぎたあと | 2020年1月以降に始まった契約は、対人賠償と対物賠償は30日を過ぎても補償される | このQ&Aには書かれていない |
| 主な条件 | 前の車を廃車・譲渡・リース返還していること、など | 前の車を廃車・譲渡・リース返還していること、新しい車が自家用8車種であること、取得日が車検証などで確かめられること、など |
| 車両保険の金額 | 新しい車を取得した時点の価額 | 新しい車の購入時の時価額が上限 |
| 追加の保険料 | 取得日以降の期間に応じて払う | このQ&Aには書かれていない |
この2社では30日の数え方がそろっていますが、特約の名前も、30日を過ぎたあとの扱いも、条件の書き方も会社ごとに違います。自分の契約に付いているか、何日までか、どの補償が残るかは、証券と約款で確かめます。どちらの会社も前の車を手放したことを条件にしているので、2台目として増やした車はこの救済の外です。初めて入る人には、移す元の契約がないので、この特約はそもそもありません。
使えるのは、手続きを忘れていた人が、あとから事故の補償を受けられる、という場面です。30日のうちは入替をしなくてよい、という意味ではありません。納車の前に手続きを済ませておけば、この特約に頼る場面は来ません。
任意保険とは違って、自賠責は自分で申し込む場面がほとんどありません。新車なら、次の車検までの期間の分を登録のときに販売店が手配し、保険料は購入のときの諸費用に入っているのがふつうです。入る期間と更新の時期は、自賠責と任意保険の違い の「いつ入り、いつ更新するか」にあります。
中古で買った人は、車検が残っている車なら、前の持ち主が入れた自賠責が付いたままのことが多いはずです。国土交通省は、中古車を買ったり譲り受けたりしたときは、その車に有効な自賠責保険証明書があるかを確かめ、名義変更の手続きをするよう呼びかけています(手続きは契約している保険会社の営業所の窓口などで行います)。納車の日に、証明書の期限と名前を一度見ておいてください。受け取った証明書を車のどこに置くかは 車が来てからの最初の1か月にやること にあります。(出典:国土交通省「売買等によりクルマを譲り受けた皆様へ ~自賠責保険の名義変更手続の重要性~」・2026年9月時点)
| 確かめるもの | 初めて入る人 | 買い替える人 |
|---|---|---|
| 始まりの日が納車日になった契約の案内(証券か、契約内容の画面) | ○ | — |
| 保険料の払い込み(カードの決済が通ったか、コンビニで払い終えたか) | ○ | 追加の保険料が出たら○ |
| 入替の手続きが済んだという連絡 | — | ○ |
| 運転する人が、全員、運転者の範囲と年齢条件に入っているか | ○ | ○ |
| 車両保険の金額が、新しい車に合っているか | 付けるなら○ | ○ |
| 保険会社の事故受付の電話番号(携帯に登録) | ○ | ○ |
| 自賠責保険証明書(販売店から車と一緒に受け取る) | ○ | ○ |
一つでも欠けていたら、納車の前の日のうちに保険会社か販売店へ電話します。納車の日になってからでは、手続きが済んだ時刻までの補償が空きます。
入替を使ってもかまいません。2台とも持つなら、どちらか1台は新しい契約になり、やり方は2つあります。新しい車を新しい契約にする方法と、いまの契約を新しい車へ入替して、残した古い車を新しい契約にする方法です。どちらでも、新しい契約の側は、1台目が11等級以上ならセカンドカー割引で7等級から始められることがあります。保険料の高い車を割引の大きい契約に付けると節約になる、と案内している会社もありますが、どちらが安いかは車の型式や等級で変わるので、手続きの前に保険会社で見積もってもらってください。
前もって申し込み、始まりの日より前に払い終えておけば、納車の日からにできます。保険料を払い込んでいないと、始まりの日が来ても補償されない、と案内している会社があります(払込期日を始まりの日より後に決めた契約は別です)。当日から始める申し込みはクレジットカードか Apple Pay に限る会社もあるので、納車の直前に申し込むなら、カードで払うほうが確実です。
入替の自動補償の特約が付いた契約なら、補償される場合があります。ある2社の案内では、取得日の翌日から30日以内に手続きをすれば、取得日からの事故が対象です。前の車を手放していることなどの条件や、追加の保険料の扱いは、会社と契約で違います。気づいた日のうちに保険会社へ電話してください。
法律で入る義務があるのは自賠責だけですが、任意保険も実際には要ります。自賠責が払うのは相手のケガや死亡に対してだけで、支払いにも上限があります。相手の車や壁を壊したときの賠償、自分のケガ、自分の車の修理は、自賠責からは出ません。任意保険は自分で選んで結ぶ別の契約なので、販売店で自賠責の手続きが済んでいても、それとは別に手配します。(出典:国土交通省「自賠責保険・共済の限度額と補償内容」・2026年9月時点)
関連して読む
初めて入る人は、納車日を始まりの日にして前もって申し込み、保険料も払い終えておく。買い替える人は、納車の前に入替を済ませ、車両保険の金額を新しい車に合わせる。2台持つなら、どちらの車を新しい契約にするかを先に見積もってもらう。30日の特約は、忘れたときの救済として取っておく。納車の日に保険のことで電話をかけずに済めば、段取りは合っています。
保険証券が届いたら、始まりの日と満期の日を見比べておいてください。1年後のその日が、最初の更新になります。開発中の Poitto に任意保険の満期日を入れておくと、期日が近づいたところで相棒が知らせます。払った保険料を整備費や税金と一緒に残しておけば、年ごとの維持費の推移の中に並びます。1年目は記録が少ないので、推移と呼べるほどの線にはまだなりません。入替の期限が何日か、どの補償を付けるかは契約ごとに違うので、そこは保険会社の案内で確かめてください。相棒に聞いて返ってくるのは、一般的な段取りの目安です。
基本無料。まず iOS で先行リリース、Android 版も順次提供予定。
保険の手続きを車より一日早く済ませておけば、帰り道は保険の内側を走れます。
Poitto 開発チーム
Start here