車の記録を1年ためると、何が見えてくる? — 走行距離・給油・整備の3つから、自分の使い方とお金と売る日の値段まで
「去年、車で何km走りましたか」。走行距離・給油・整備の3つを残しておくと、保険の走行距離区分、オイル交換を距離か期間で決めるか、燃費の落ち方が季節か不調か、1kmあたりの維持費、売る日に見せる紙まで、その数字から決まります。さっそく記録を残すメリットを確認してみましょう。
「去年、車で何km走りましたか」。走行距離・給油・整備の3つを残しておくと、保険の走行距離区分、オイル交換を距離か期間で決めるか、燃費の落ち方が季節か不調か、1kmあたりの維持費、売る日に見せる紙まで、その数字から決まります。さっそく記録を残すメリットを確認してみましょう。
給油ノズルが自動で止まったら満タンの合図。そこから無理に注ぎ足すのは吹きこぼれの原因になるので避けてね。
洗車・車内清掃、整備や点検の記録、必要書類(車検証など)を揃えると査定が有利になりやすいよ。複数で見積もりを比べるのもおすすめ。
Prototype conversation · 開発中の画面より再構成
「去年1年で、車で何km走りましたか」。保険の更新や買い替えの相談で聞かれると、たいていの人は答えに詰まります。メーターの数字は毎日目にしているのに、1年前の数字を覚えている人はまずいません。
答えられなくて困る場面は、はっきり決まっています。通販型の保険で申告する年間走行距離の区分。オイル交換を距離と期間のどちらで決めるか。燃費が落ちたのが季節のせいか不調のせいか。そして売る日に、査定の人へ何を見せるか。どれも、走行距離・給油・整備の3つが手元に残っていれば、その数字から答えが出ます。
記録の付け方そのものは 車の期限と記録、どう管理する? と 車の維持費を節約するには? にまとまっています。ここで扱うのは、残した数字を1年後にどう読むかのほうです。維持費の全体像は 車の維持費、ぜんぶ計算したらいくら? にあります。
本文の平均値は2025年の調査、ガソリン価格は2026年8月時点のもので、どちらも目安です。保険の条件や査定の扱いは会社ごとに違うので、ご自身の契約と見積もりで確かめてください。

「年間1万km」という目安をよく聞きますが、あれは平日に通勤で乗る人の数字です。ソニー損保が2025年7月に自家用車を持つ1,000人に聞いた調査では、年間走行距離の平均は 6,728km。いちばん多い層は「3,000km超5,000km以下」の27.3%で、次が「5,000km超7,000km以下」の21.2%でした。半数近くが年3,000〜7,000kmの間にいます。
自分の1年の数字がひとつ分かると、決まることが4つあります。
| 年間走行距離が分かると決まること | どう決まるか |
|---|---|
| 保険の走行距離区分 | 通販型の多くは、予想する年間走行距離の区分で保険料が変わります。実際より少なく申告すると告知の問題になり、多く申告すると払いすぎます |
| オイル交換を距離で決めるか、期間で決めるか | 目安は5,000〜10,000km、または半年〜1年。年5,000kmに届かない人は、距離を待つ前に期間のほうが先に来ます(→ エンジンオイル交換、いつ?いくら?) |
| タイヤの替えどき | 距離と年数の両方で決まるので、年間の距離が分かると「あと何年もつか」を先に見積もれます(→ タイヤの替えどきと相場) |
| 持ち方そのもの | 年3,000kmに届かないなら、カーシェアやレンタカーと比べる材料になります(→ カーシェア・レンタカー・マイカー、どれが得?) |
手間は思ったほどかかりません。12か月点検と車検で受け取る点検整備記録簿には、そのときの走行距離を書く欄があります。前回の記録簿と見比べれば、1年ぶんの数字はすでに残っています。月に1回メーターを書き留める人には、その先が見えます。8月に帰省で跳ね上がる、1〜2月はほとんど動いていない、といった季節の偏りです。冬にほとんど乗らない人は、バッテリーの弱りを冬に疑う理由がひとつ増えます。(出典:e-Gov法令検索「自動車点検基準」第4条・2026年9月時点)
燃費の計算に道具はいりません。満タンにしてトリップメーターをゼロにし、次も満タンにして、走った距離を入った量で割ります。300km走って30L入ったなら、10km/L。満タン法と呼ばれる方法で、2回目の満タンのときに最初の燃費がひとつ出ます。毎回ノズルの自動停止で止めておくと、回ごとの条件が揃います。

出た数字を、カタログ燃費と比べたくなります。比べるなら WLTC の「市街地モード」が街乗りの実感にいちばん近い値ですが、本当に役に立つのは、カタログとの差ではなく 自分の車の普段の水準 です。普段の水準が分かって初めて、次の変化が読めるようになります。
給油額まで足しておくと、年間のガソリン代も出ます。平均の6,728kmを燃費15km/Lで走ると、使うガソリンは約449L。2026年8月時点の全国平均170円/Lなら、年に約76,000円です。燃費が1割落ちたままだと、年に8,000円あまりが余計に出ていきます。空気圧を月1回見る手間と、どちらが重いかを比べられる数字です。(出典:資源エネルギー庁「石油製品価格調査 調査の結果」・2026年9月時点。レギュラー全国平均)
給油のときに書くのは、メーターの数字と入った量と金額の3つです。この3つが同時に揃う瞬間は給油のときしかないので、家に帰ってからだと、どれかが抜けます。

維持費は、費目を細かく分けるほど続かなくなります。箱は3つで足ります。給油、整備と消耗品、そして税金・保険・車検・駐車場の 固定費。ソニー損保の同じ調査では、1か月あたりの維持費の平均は14,100円で、5年続けて増えています。負担に感じる費目は、ガソリン代が66.0%、自動車税が62.8%、車検・点検費が58.4%、保険料が49.2%の順でした。
3つの箱に分けて1年ためると、2つのことが見えます。
ひとつは、固定費の割合 です。乗っても乗らなくても減らない費目が総額の半分を超えている人は、乗る回数を減らしても維持費はほとんど下がりません。動かせるのは保険の更新前と車検の1〜2か月前の節目で、その見直し方は 車の維持費を節約するには? にあります。
もうひとつは、1kmあたりの単価 です。年間の総額を年間の走行距離で割ります。年30万円かけて6,728km走った人なら、1kmあたり約45円。同じ30万円で3,000kmしか走らなかった人は、1kmあたり100円です。この数字を持っていると、カーシェアや月に数回のタクシーと、初めて同じ土俵で比べられます。
費目ごとの内訳と10年の総額は 車の維持費、ぜんぶ計算したらいくら? にあります。ここでは、自分の1年ぶんが出たら、そこと並べてみてください。
整備の記録は、自分で書かなくても、かなりの部分が残っています。ディーラーや整備工場で受けた点検と車検は、点検整備記録簿に残ります。残らないのは、量販店でのオイル交換、通販で買って自分で替えたワイパーやバッテリー、季節ごとのタイヤの履き替えです。ここだけ、日付・走行距離・内容・金額の1行を自分で残します。
1年ぶんの整備の記録から読めるものは、時期と寿命です。
そして売る日です。メンテナンスノート(保証書と点検整備記録簿)と取扱説明書が揃っていると、査定の解説では加点の項目とされています。点検整備記録簿は原則として再発行されないので、失くすと整備工場に記録が残っている場合にしか戻せません。自分の台帳は記録簿の代わりにはなりませんが、レシートとセットにしておくと、記録簿に載らないオイル交換やタイヤ交換を説明する材料になります。査定の決まり方は 車を高く売る、2026年版 にまとまっています。
走行距離は人ではなく車についた数字なので、誰が書いても同じ台帳に集まります。決めごとは1つで足ります。給油した人が、メーターと入った量を書く。運転した人が書く決まりにすると、短い買い物のたびに書くことになって続きません。
1つの台帳に集まると、家の中で誰が主に乗っているかが数字で見えます。ここが、保険の条件を決める場所です。運転者を本人だけに限定すると保険料は7〜8%ほど下がり、年齢条件は同居する家族のうちいちばん若い運転者に合わせて選びます。子どもが免許を取って乗り始めた月は台帳に出るので、その月のうちに年齢条件を広げる必要があるかを確かめられます。逆に、配偶者がほとんど乗らなくなっているなら、限定の範囲を狭める材料です。条件の決め方は 自動車保険、見直しの正解 にあります。
親の車を家族で見ている場合も同じです。給油の間隔が伸びて、1回あたりの走行距離が短くなっていく変化は、本人の口からは出てきにくいものです。台帳に出た数字は、返納や見守りの相談を切り出すときの、責めない材料になります(→ 高齢ドライバーのサポート、家族にできること)。
何年乗って、何km走って、総額いくらかかったか。手放す日にこの3つが出ると、次の車の選び方が決まります。年3,000kmしか走っていなかった人は、次は小さい車かカーシェアで足りるかもしれません。年15,000km走った人は、燃費と耐久性を優先する理由が数字で出ています。1年あたり、1kmあたりの単価は、次の車でも同じ物差しで使えます。
査定に出す紙は、点検整備記録簿・保証書・取扱説明書に、整備のレシートと自分の台帳を添えます。廃車にする場合の手続きと還付金は 廃車の手続きと費用、還付金まるわかり にあります。
数字の列は、その車と過ごした日々の目次でもあります。帰省で走った8月、修理に出した冬、給油の間隔が伸びていった最後の1年。売った日に残るのは、その目次です。
給油ノズルが自動で止まったところを「満タン」と決めます。そこから注ぎ足すと、その回だけ多く入って燃費が悪く出るうえ、吹きこぼれの原因にもなります。毎回同じ止め方にすると、回ごとに比べられる数字になります。
見てもらえます。査定で加点の対象とされるのはメンテナンスノートと取扱説明書ですが、レシートとセットにした自分の台帳は、記録簿に載らないオイル交換やタイヤ交換を説明する材料になります。査定額を約束するものではないので、複数の業者で見積もりを比べてください。
年に1回でも、1年間の走行距離は出ます。12か月点検と車検の点検整備記録簿には走行距離の記入欄があるので、前回と見比べる形でも年間の数字は追えます。月に1回書くと、季節による偏りまで見えます。
整備は点検整備記録簿と保証書、給油はクレジットカードや電子マネーの明細、走行距離は記録簿の記入欄から、おおまかな線は引き直せます。ただし1回ごとの給油量は明細に残らないので、燃費だけはさかのぼれません。今日の満タンから始めるのが早道です。
ハイブリッドは同じです。EVは給油の代わりに充電の記録(kWhと金額)になり、燃費は電費(km/kWh)で読みます。エンジンオイルの交換は無くなりますが、タイヤ・ブレーキ・ワイパーの整備は同じように残します。燃料代の比べ方は ハイブリッド・EV・ガソリン車、維持費はどう違う? にあります。
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走行距離、給油、整備。3つとも、その場で1行書くだけです。1年たつと、その1行が、自分の使い方と、かかったお金と、売る日の材料になって返ってきます。
給油と整備をそのつど残しておく場所として、私たちは Poitto を開発しています。給油の記録からは満タン法の燃費が、整備の記録からは次の目安の時期が出て、どちらも走行距離でつながります。相棒に聞けば、その履歴を読んだうえで一般的な目安を返します。売るときには、整備の履歴をまとめたPDFを出せます(※プラス査定を保証するものではありません)。※記録が少ないうちは、傾向を読む材料が足りないことがあります。
基本無料。まず iOS で先行リリース、Android 版も順次提供予定。
1年前のメーターの数字は、いま書いておいた人にしか戻ってきません。
Poitto 開発チーム
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