相棒、誕生のはなし Vol.2 — 「相棒」という言葉に行き着くまで
なぜPoittoは『相棒』という言葉を選んだのか。AIが信頼できる存在へと変わった瞬間と、擬人化への迷いを正直に綴ります。
なぜPoittoは『相棒』という言葉を選んだのか。AIが信頼できる存在へと変わった瞬間と、擬人化への迷いを正直に綴ります。
少し前、若者がAIに何気ないことを相談しているという記事を読んだ。調べ物だけじゃない。些細な悩みごとから、恋愛のことまで。家族や友人の次に信頼できる存在として、AIが当たり前にそこにいる、という話だった。
その記事を読みながら、私の中で何かが切り替わった気がした。
AIはもう、便利なツールという段階を超えている。やりたいことが出来る。わからなかったことが簡単にわかる。不安が安心に変わる。 その三つが、誰かの日常をそっと支えはじめている。
だとしたら、と私は思った。体験がどこかで分断されたままのモビリティの世界も、変えられるかもしれない。
ネーミングはずいぶん迷った。パートナー。サポーター。コンシェルジュ。候補はいくつもあった。
それでも最後に残ったのは「相棒」だった。
もっとも身近で信頼できる相方、という意味。そして、Ai を内側に抱え込んでいる、というダブルミーニング。相方とAi、ふたつの響きが重なったとき、「これだ」と腑に落ちた。
パートナーやサポーターでは少し硬い。相棒には、肩を並べて同じ景色を見ている、あの距離感がある。
正直に書くと、いまも迷いはある。
そもそも、車を擬人化する必要はあるのか?
機能だけ提供すれば、それで十分なのかもしれない。私は何度もそう自問してきた。
それでも作ろうと決めた理由は、ひとつだけある。移動の体験だけでなく、車そのものに、もう一度興味を持ってほしいから。
自動運転の世界が来たとき、車は道具としてさらに形骸化していくはずだ。所有の仕方も、利用の仕方も、きっと変わる。それでも、車という存在が持っている魅力を、どこかで残しておきたい。
擬人化が正解かはわからない。けれど、迷いの中で、それでも私は作ることを選んだ。
その答え合わせは、プロトタイプとの最初の会話で訪れることになる。
Poitto 開発チーム